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中部地区

主幹校 山口農業高校
発表者 宇部商業高校PTA会長 江田方志氏

学校の沿革

山口県立宇部商業高等学校は、昭和2年(1927年)宇部市立宇部商業実践学校として創立いたしました。今年で創立84年、12,000余名の卒業生を輩出している商業の専門高等学校です。現在の生徒数は、商業科9クラス350名、情報利用技術科3クラス118名、男子124名、女子344名合わせて全校生徒468名です。

学校紹介

校訓は、「一心 誠・創・実」です。一心とはまごころをもって全力を尽くし真理を探求してやまないという永遠にかわらない人間としての生き方の根源的な姿を現したものです。
学校行事が盛んで、4月の集団宿泊、7月の水泳大会、9月の体育大会、11月の宇部商デパート、12月のマラソン大会など、常に大きな行事を行っています。生徒たちはこれらの学校行事に積極的に参加することによって、高校生活を楽しむことはもちろん、普段の授業ではできない体験を数多くしています。
また、放課後の部活動は全員加入制となっており、部活動が活発なことも本校の特徴となっています。甲子園の常連として名をはせた野球部や、インターハイや国体などで全国制覇をなしとげた男子バレーボール部は特筆に値します。文化部も珠算部が全国大会の常連で、昨年は全国大会で入賞することができました。
昨年8月に行われたインターハイ、「美ら島沖縄総体2010」で男子バレーボール部は全国優勝を成し遂げました。これは28年振り2回目の快挙です。
この機会に宇部商の明るいニュースを皆さんに発信しようと、PTAでは同窓会と連携し優勝記念祝賀会を実施しました。インターハイの様子の紹介や選手たちインタビューを行い、大変盛大な会にすることができました。
進路状況は就職と進学の割合が6対4といったところですが、昨今の不況の影響からでしょうか、今年の進路希望調査では就職希望者が7割となっているようです。

具体的な活動として

「学校と連携し子供たちを支援する取り組み」というサブテーマを掲げ活動。昨年の活動の中から、PTA役員と生徒の参加したパネルディスカッション「働くってどういうこと?」および、今年開催される山口国体での「子ども国体県民運動きらめきプロジェクト(おもてなし部門)」参加について子どもたちと協働した「地産品を使ったジュースで選手をおもてなし」の2つについて報告があった。

「働くってどういうこと?」について

PTAでは例年、親子で話し合えばよいが、なかなかむずかしいかなと思われるようなテーマを設定し「PTAと生徒の座談会」を実施している。保護者が我が子と同じ学校に学ぶ高校生と話すことで子ども世代の考えに触れる一方、生徒も自分の親と少し話しづらいことでも、親の世代と話をする経験を通して、親の考えを少しでも理解できればと期待している。昨年はこの座談会を一歩進めて、「働くってどういうこと?」をテーマにパネルディスカッション形式で実施した。今日、子どもたちの進路を取り巻く環境は大きく変化しており、子どもたちの勤労観・職業観や社会人・職業人としての基礎的・基本的な資質・能力の不十分さなどが指摘されている。本校では職場体験やインターンシップをはじめとするキャリア教育を推進し、望ましい勤労観・職業観の育成に努めている。高校のPTAには事業経営者、企業で採用担当者、専門職として活躍している人、新入社員など若手のリーダーとして指導的な立場にある人等多種多才であり、まさに人材の宝庫である。親の側が学校のキャリア教育を側面から支援しようとするこの取り組みはPTA会長がコーディネーター、役員がパネラーになり、評議員と各クラス代表の生徒2名を参加者にして行った。本当は全校生徒を対象にして行いたかったが、初めての試みということで、まずこのような形でスタートした。
パネラーから「なぜ自分の仕事やその職業に就いたか?」について経緯と体験談を話して貰い、次に子どもたちから具体的な質問「仕事がつらくなって辞めたくなったことはありますか?」「仕事で大変なことはどんなことですか?」「学校生活で役に立ったことは何ですか?」を始め「失敗やトラブル時の乗り切り方や感情のコントロール」「先輩や上司へ自分の意見をうまく伝えるには」等があり、これらに対してPTAから回答して貰い、最後に子どもたちには座談会に参加した感想文を書いて貰うことでまとめた。生徒はPTAからの意見「働いて帰宅したときに達成感があり、生きがいだと感じる」、「働くことを生きがいにしたくない」という一方で「生きがいにできる仕事に就くことは幸せなこと」に強く感銘を受け、次のような感想文を紹介「生きがいにできる仕事に就くことは、働きながら自分を高めること。その職種に就くためにはしっかりと将来の目標を持つこと。目標を持てば実現のために日々の生活が変わる。働くことは自分、家族を養うために必要不可欠なこと。」そして貴重な時間を割き座談会に出席して頂いたPTAに対する感謝の言葉も添えられていたことを報告した。

「子ども国体県民運動きらめきプロジェクト(おもてなし部門)」について

これは商業研究部部長を務める2年生の生徒が昨年2月のPTA評議員会に出席し、PTAへの協力依頼から始まった。このプロジェクトの運動参加資格には子どもたちを支援する団体との協働が必要であった。国体では全国各地からの選手や役員その他多くの方々を山口県にお迎えする。PTAでも何か国体のお手伝いはできないものかと考えており、子どもたちと協働して全国からのお客様をおもてなしすることになった。商業研究部は商業の学習成果を商品開発や販売実習など生きた学習活動に展開してきた実績がある。今回、プロジェクト名を「地産品を使ったジュースで選手をおもてなし」とし、蜂蜜とミカンを使ったジュースの開発を進め、県内の知られていない特産のPRをしたいと思っている。現在、蜂蜜は宇部市小野地区でとれたもの、ミカンは県内産を考え準備しているという報告だった。
終わりに、学校とPTAは車の両輪に例えられることが多い。我々はこれからも学校との連携密をにしながら、子どもたちの健やかな成長を図るために支援を続けたいと締めくくった。

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